格安simには、音声通話SIMとデータ通信専用SIMの2種類があります。契約する前にこれらのSIMの違い、特徴を把握しておかないとあとあと後悔することになりますので注意が必要です。
当記事では音声通話SIMとデータ通信専用SIMの違い、注意点などをご紹介いたしますので、格安simへの乗換をご検討中の方は契約前にご一読ください。
緊急通報もできない?音声通話SIMとデータ通信専用SIMの違いとは
音声通話SIMとデータ通信専用SIMの違いは、スマートフォンの通話機能を使用できるかどうかです。
音声通話SIMなら通話機能を利用可能ですが、データ通信専用SIMでは利用不可となっています。厳密には、データ通信専用SIMでも通話はできると言えばできるのですが、対象が限定される点に注意が必要です。
データ通信専用SIMで通話をする方法とは?
データ通信専用SIMで通話をする方法は、LINEなどのメッセンジャーアプリを起動して通話機能を利用するか、IP電話を利用するかの2つです。
LINEには通話機能が搭載されているため、通信速度制限がかかっていない状態=アプリを起動できる状態にあれば、同じLINEユーザーと通話をすることが可能です。
この通話はスマホの電話番号を利用するものではないため、データ通信専用SIMでもすることができます。
次に、IP電話を使用するという方法。たとえば格安simのmineoには、ララコールというIP電話オプションが用意されています。料金は月額100円+通話料。こちらもララコール専用アプリを使用するものであるため、データ通信専用SIMであっても通話が可能です。
全国の固定電話、携帯電話にかけることができるため、LINEの通話機能よりも用途は広いと言えるでしょう。
このようにデータ通信専用SIMは、使い方を工夫すれば通話も可能です。データ通信専用SIMの料金は音声通話SIMよりも安いため、この方法を活用すれば月々のスマホ料金をさらに安くすることもできます。
しかし、データ通信専用SIMによる通話にはとても大きなデメリットもあります。それは、110番や119番などの緊急通報を行うことができないということです。
データ通信専用SIMだと緊急通報ができない?
警察や消防は、現在のところ、090や080から始まる通常の携帯電話番号からの通話しか受け付けておりません。
データ通信専用SIMだとメッセンジャーアプリの通話機能や、050から始まるIP電話を利用することになりますので、警察や消防に緊急通報をすることができないのです。
たとえば、皆さんがデータ通信専用SIMのスマホ1台しか持っておらず、固定電話も家に無かった場合はどうなるでしょう。
家で突然体調が悪くなったり、火事が起こったりして命の危険を感じたとしても、救急車や消防車を呼ぶことができません。最悪、命を落としてしまう可能性もあります。
また、夜道を歩いているときに誰かに追い回されたり、恐喝や暴行などの被害に遭ったとしても、すぐに警察を呼ぶことができません。これは非常に大きなデメリットと言えるのではないでしょうか。
データ通信SIMは確かに安くて便利ではありますが、このように大きなデメリットを抱えていることを把握しておく必要があります。
迷ったら音声通話SIMが無難
音声通話SIMにすべきか、データ通信専用SIMにすべきか迷ったら、とりあえずは音声通話SIMを選択した方が良いでしょう。
やはり緊急通報ができないというデメリットは大きすぎます。データ通信専用SIMに関しては、サブのスマホとして契約するというイメージが良いかもしれません。
ちなみに格安simには、電話の最初の10分が無料になるオプションや、月トータル60分の通話が無料になるオプションなど、通話系の便利なサービスが多数用意されており、ビジネス用のスマホとして契約しても充分に満足できる内容となっています。
ビジネスでLINEの通話機能を使うわけにもいかないでしょうし、現在学生の方であっても、緊急通報の可否や将来的なスマホの使い方を考慮すれば、音声通話SIMにするのが良いと思います。
もしスマホの料金を支払うのがキツいという場合には、たとえばデータフリー搭載サービスの低容量プランを契約するという方法もありますし、全国のWi-Fiスポットを使用可能になるオプションをつけるという方法もあります。
また、UQモバイルなどの一部サービスには、低速通信が無制限のものもありますので、たとえ音声通話SIMを契約したとしても、月々の料金を安く抑えることは可能です。
特に1人暮らしをしている方、今の住まいの近隣に実家や職場、知人、友人の家がないという方は、いざというときのために音声通話SIMを選択した方が良いでしょう。
まとめ
以上、音声通話SIMとデータ専用SIMの違いや注意点をご紹介いたしました。データ通信専用SIMには安いというメリットもありますが、緊急通報ができないというデメリットもあります。
契約する際はその点に充分ご注意ください。